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須恵器について

須恵器

須恵器とは

 須恵器(すえき)とは、青く硬く焼き締まった土器で、古墳時代の中頃(5世紀前半)に朝鮮半島から伝わった焼成技術をもって焼いた焼き物のことをいいます。それまでの日本には、野焼きで焼いた縄文土器や弥生土器、土師器など赤っぽい素焼きの土器しかありませんでした。
 それまでの焼き物と須恵器が大きく異なっているのは、その焼成技術にあります。野焼きでも1,000度近くまで温度は上がりますが、周りが覆われていないので、すぐに熱が逃げて温度が安定しません。窯を使うことにより高温状態を保つことができるようになりました。
 須恵器はまたたくまに全国に広がり焼かれるようになりました。当時の人々にとって、重要な食器として使われたことでしょう。その後15世紀にいたるまで須恵器の伝統は続きました。珠洲焼がその一つの例です。須恵器は今日にも続く焼き物に重要な役割をもっていたといえるでしょう。

須恵器の種類

 須恵器はその特性を生かして様々な種類のものが作られました。その形は地域や時代によって少しずつ変わっていきました。また須恵器にはモデルがあります。杯(つき)・椀・皿などの供膳具(きょうぜんぐ)は当時の金属器や磁器などの高級食器をモデルとしています。貯蔵具(ちょぞうぐ)には、甕(かめ)・長頸瓶(ちょうけいへい)・横瓶(よこべい)といった種類があり、変わったものとしては、硯(すずり)・蛸壺(たこつぼ)などがあります。
 もっとも一般的に良く作られ使われていたのは、供膳具の中の杯といわれるものです。時代ごとの変化がわかりやすいので年代を知る基準に使われます。

窯焚きの方法

 須恵器は薪(まき)を使って焼きます。今回使用する薪の種類は雑木(主にナラ)と松です。雑木は硬くて密度が高いので燃焼速度は遅いですが、熾火(おきび)のもちがよいです。松は松脂(まつやに)が多く、燃焼が速いため温度上昇には欠かせません。雑木と松をうまく使って温度を少しずつ上げていきます。
 青く発色する須恵器を焼くためには、胎土中(粘土)の鉄分から酸素を奪いとらなければなりません。酸素を奪うためには、窯の中を還元状態にする必要があります。そのためには、まず不完全燃焼を起こして一酸化炭素(CO)を発生させます。一酸化炭素は、より安定した状態である二酸化炭素(CO2)になろうとして、須恵器の胎土中の酸化第2鉄(Fe2O3)中の酸素を奪います。すると酸化第1鉄(FeO)となり青くなるのです。
 焼き物の色調に変化があらわれるのは900度以上であるといわれています。1,200度程まで温度を上げて焼きますが、昇温時に還元状態であることよりも冷却過程の900度までに還元状態であることが須恵器の色を出すために重要であることがわかっています。
 冷却時に還元状態を保つためには、窯を密閉状態にしなければなりません。焼成の最後の段階で松薪を大量に投入し、焚き口と煙出をふさぎます。その作業にはかなりの危険が伴います。完全に密閉して、後は冷めるのを待つだけです。窯出しの日まで、どんな須恵器ができているか期待と不安でいっぱいです。

古代体験学習講座「須恵器づくり」テキストより


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